第2期研究開発計画

Super Science High School(SSH)事業は、未来を担う科学技術系人材を育成するために、先進的な理数系教育を実施する高等学校などを指定し、支援する国の取り組みです。本校は、平成19年-23年度より初めて5年間の指定を受け、さらに、平成24-28年度までは併設する日高高等学校附属中学校も含めた中高一貫教育校として2期目となる指定を受けました。

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1年次(平成24年度)

 中高一貫教育の再構築について、平成23年度まで実施されてきた授業内容や研修内容などについて改めて検討するとともに、新たな講義などを加え、その位置づけを明確にする。また、英語コミュニケーション能力の開発について具体的な内容を検討する。

(1) 中高の教育課程の研究

  • 附属中学校と高等学校における、理数科目の授業内容や効果的な研修方法について
  • 天神﨑生物実習や京都大学原子炉実験所研修などの実施
  • 「日高サイエンスフェスタ」の実施

(2) 国際性の育成のための研究

  • 姉妹校(フレデリクスハウン高校)との自然科学分野での合同研修プランの開始
  • 附属中学校卒業研究や課題研究における Abstract 作成
  • 科学コミュニケーション研修の実施

(3) 課外活動の活性化

  • フィジカルコンピューティング研修と缶サット甲子園、WRO、科学の甲子園、物理チャレンジ、生物オリンピックへの参加

2年次(平成25年度)

 平成24年度に行った中高一貫教育の検討をさらに進め、「実験科学」の内容や特別講義の系統性の検討など、より具体的な項目について研究を進める。また、「課題研究」を従来の「総合的な学習の時間」での班別研究から理数科の科目へ移行し、内容の充実を図る。バルーンサットへの参加やデンマーク姉妹校の来校などを活用し、国際性の育成を図る。課外活動などにより探究的な研究活動を活性化するとともに、SSH事業の成果を普通科生徒を含めた全校生徒へ拡大することを図る。このため、事務局会議の定例化など教員の研究体制の強化を進める。様々な活動から得られた知見をもとに新たな授業プランの開発を行う。

(1) 中高の教育課程の研究

  • 課題研究の継続性強化
  • 実験科学の内容検討
  • 大学・研究機関との協力体制の確立と関係

(2) 国際性の育成のための研究

  • 姉妹校との合同地質調査の実施
  • バルーンサット(ベルギー)への科学部の参加
  • 英語教科書の活用についての研究

(3) 全校体制の確立

  • 事務局会議の定例化と全校体制の強化

3年次(平成26年度)

 2年間の成果をもとに、中高一貫教育の充実を図る。特に、探究活動については「実験科学」と「卒業研究」「課題研究」の関連性を深め、より効果的な活動が保証できるよう研究を進める。デンマーク姉妹校への訪問にあたり、共通テーマによる共同研究と情報交換・交流を実施し、英語の活用能力の育成と国際性の育成を図る。また、学校創立100周年記念行事として行われる「アジア高校生フォーラム」に参画し、科学分野での英語コミュニケーションの必要性への理解とその活用能力の育成を図る。また、JAICAなどとの連携を推進し、4年時以降の取組についての検討を進める。以上の成果をもとに、今年度も新たな教材の開発に取り組む。

(1) 中高一貫を見通した教育課程等の検討

(2) 国際性の育成

  • 統一テーマを「Sustainability」とした姉妹校との合同研修を確立
  • 「アジア高校生フォーラム」の開催・運営とそれにともなう研究活動とプレゼンテーション作成・発表による英語の活用能力の育成

(3) 和歌山県内の自然を活かした研修や探究活動および授業開発

(4) 大学や研究機関と連携した校外研修・特別講義や探究活動および授業開発

  • 和歌山大学・京都大学・東京学芸大学などによる特別講義の実施
  • 京都大学瀬戸臨海実験所、関西光科学研究所などでの校外研修の実施

(5) 科学部・生物部等の活性化

(6) SSH事業の全校体制の推進

4年次(平成27年度)

 3年間の成果を再検討し、「探究活動を中心とした中高一貫教育」「国際性の育成」などを中心に、具体的な内容を精選し実施する。
また、大学・研究機関等との協力体制を確立し、より発展的な内容の探究活動などを実施する。

(1) 多角的な探究プログラムの実施

  • 附属中学校の「実験科学ⅠⅡⅢ」「課題研究Ⅰ」と高等学校の「課題研究Ⅱ」の継続性重視
  • NSⅠⅡⅢⅣにおける特別講義の戦略的配置
  • 課外活動の重視と有志による研究の実施
  • 和歌山の自然の活用と課題発見能力の開発

(2) 国際性を重視したプログラムの実施

  • 姉妹校との研修プログラム「SustainabilityⅡ (生態系サービスを測る) 」の開発と実施
  • 「日高高校さくらサイエンスプラン」の実施
  • 「課題研究Ⅱ」における、発進力と活用力の向上

(3) 大学・研究機関との共同プログラムの実施

  • 特別講義・校外研修での協力体制の強化
  • 探究的な学習プランにおける協力体制の強化

(4) 全校体制の推進と研究成果の普及

  • 「教育開発部」の創設による、全校的な探究的な学習活動の研究
  • SSH事業、探究的学習活動などの評価方法の研究
  • ホームページなどによる成果普及

5年次(平成28年度)

 4年間の成果をもとに、プログラム全体を再検討し、次の内容の研究を実施する。

(1) 多角的な探究プログラムの実施

  • 附属中学校における「実験科学ⅠⅡⅢ」「課題研究Ⅰ」の充実
  • 高等学校における「課題研究G」の新設と「課題研究Ⅱ」の充実
  • NSⅠ~Ⅳにおける特別講義や校外研修の戦略的配置および、事前事後学習の強化
  • 課外活動の重視と有志による研究の実施
  • 和歌山の自然の活用と課題発見能力の開発
  • 通常授業での「SustainabilityⅡ (生態系サービスを測る) 」等の探究的学習プランの導入

(2) 国際性を重視したプログラムの実施

  • デンマーク姉妹校での研修プログラム「SustainabilityⅢ」の開発と実施
  • 「課題研究G」「課題研究Ⅱ」などにおける、英語による発進力と活用力の向上
  • 近畿大学生物理工学部研修など、附属中学校における取り組みの強化

(3) 大学・研究機関との共同プログラムの実施

  • 特別講義・校外研修での協力体制の強化
  • 探究的な学習プランにおける協力体制の強化

(4) 全校体制の推進と研究成果の普及

  • 「教育開発部」における、普通科における「課題研究」などの実施とその他の探究的な学習活動の研究およびSSH事業と探究的学習活動の評価方法の研究
  • 「日高地方サイエンスフェスタ(仮称)」開催に向けた検討
  • SSH事業ニュースやホームページなどによる成果の普及